お得な深夜電力でお湯を沸かすエコキュート。災害時のときはタンクにたまっている水を生活用水として使用出来たり、国や各都道府県自治体からの助成金でお得に設置出来たりで人気があります。
オール電化住宅の設備の一つとして見られがちですが、実は今までガス給湯器を使用していたお家でも設置することが可能です。今回はガス給湯器からエコキュートに切り替える時に知っておきたい事を紹介します!
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現在付いているガス給湯器との見た目が大きく変わる、具体的なエコキュートへの切り替え工事内容とは?
エコキュートの設置となると、今までのガス給湯器の設備では賄えない部分が出てきます。
見た目が大きく変わる個所もあるので軽く触れておきましょう!
電気工事
ガス給湯器の電源は100Vです。通常は屋外に付いている防雨型のコンセントから電気を取って動いています。
一方でエコキュートの場合、200Vの電源が必要になります。それも、コンセントではなく電線から直接電源を取るタイプです。
ですので、分電盤からエコキュートの設置場所まで電線を流して、新しくエコキュート用のブレーカーを設ける必要があるのです。
深夜電力プランなどの電力会社への申請も必要ですが、その辺もリフォーム会社に任せれば大丈夫です。
因みに、最近の戸建てでは200Vが当たり前に設備されていますが、あまり古いお家だと100Vしかきていない場合もありますので、確認が必要です。お家に100Vしかきてない時は、電柱からの引き込み工事も必要になります。自分の家の電気契約事情が分からない時は、一度リフォーム会社に相談してみると良いでしょう。
基礎工事
ガス給湯器は外壁に引っ掛けて取り付けてある事が多いですが、エコキュートには貯湯タンクと呼ばれる大きな機材があります。
基本的にはタンクのサイズにあったコンクリート基礎を作ってから、貯湯タンクをアンカーボルトで地面に固定します。そしてその隣に、エアコンの室外機みたいな姿形のヒートポンプを置きます。
また、簡易基礎と呼ばれるブロックタイプの基礎もあります。設置場所により、使える使えないがありますが、工事時間の短縮と価格を抑えるのならコチラを使用します。それなりに重量があるので簡易だからと言って不安定だという事はありませんので、その辺は安心してください。
設置場所の地面がコンクリート土間なら直接アンカーボルトを打って貯湯タンクを固定する事も可能です。そうなると基礎工事は要りません。
どちらにしろ、貯湯タンクとヒートポンプで一つのセットなので、ガス給湯器よりもはるかに場所を取ります。その分、家の外観は変わって見えるかも知れませんね。
ただ、給湯器関係は目立たない家の裏側に取り付けられている事が多いので、設置するスペースさえ確保出来ていれば、たいして気にする必要はないでしょう。
配管の取り回し
水、お湯、追い炊き配管は既存の物を使います。それらの配管を貯湯タンク下で長さを揃え接続します。その際に延長したり、配管の取り回しを変えなければなりません。
ほとんどの業者さんは見た目に気を遣って綺麗に収めてくれるはずです。
ユニットや浴槽はそのまま使用
給湯器がガスからエコキュートに替えても、浴槽は従来のものが使えるのでご安心を。
浴槽内側に付いてる小さな丸い循環器くらいは取り替える事はあります。
エコキュートのメリットとデメリット
まず、ガス給湯器からエコキュートに切り替える時のメリット・デメリットを知っておきましょう!
メリット
光熱費が安くなる
エコキュートは、大気中の熱エネルギーを利用してお湯を沸かすため電気代が安くなります。特に、夜間電力を使う事で、さらに安く!
特に昨今ガス代が著しく高騰していますので、場合によってはガス給湯器からエコキュートに切り替えて、毎月の光熱費が約5000円安くなるご家庭もあるようです。
環境に優しい
エコキュートは、二酸化炭素の排出量が少ないため、環境に優しいです。ガス給湯器は、ガスを燃焼してお湯を沸かすため、二酸化炭素や窒素酸化物などの排気ガスが出ます。エコキュートは、火を使わないため、排気ガスが出ません。
災害に強い
エコキュートは、貯湯タンクにお湯を貯めておくため、災害が発生してもお湯が使えます。また、非常用水栓から水を取り出すこともできます。ガス給湯器は、災害が発生するとガスが止まってしまう可能性があります。また、火を使うため、火災のリスクもあります。
補助金が受けられる
エコキュートは、国や自治体から補助金が受けられることがあります。例で挙げると国から10万円、市から5万円ってな具合に。
補助金の額や条件は、地域や時期によって異なるので、事前に確認しておくことが大切です。
お湯の温度が安定する
エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯めておくため、お湯の温度が安定します。ガス給湯器はお湯を沸かすときにガスの燃焼量を調整するため、お湯の温度が変わることがあります。特に冬場や風呂場でシャワーを使うときに、お湯の温度が上がったり下がったりすることがあります。
お湯が出るまでの時間が短くなる
エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯めておくため、お湯が出るまでの時間が短くなります。ガス給湯器はお湯を沸かすためにガスを燃焼させるため、お湯が出るまでに時間がかかることがあります。特に、遠い場所からお湯を引くときにお湯が出るまでに時間がかかることがあります。
デメリット
費用が高い
エコキュートは、ガス給湯器に比べて費用が高いです。エコキュートの本体価格は、約30万円~70万円くらい。ガス給湯器の本体価格は、約15万円~40万円くらいです。また、ガス給からエコキュートに切り替えるには電気工事や配管工事などの工事費もかかります。
お湯が足りなくなることがある
そもそもエコキュートは、そのご家庭の生活スタイルを学習し、省エネで無駄のないお湯作りをしています。そのためいつもの日常と違ったお湯の使い方をすると、お湯が足りなくなることがあります。
例えば、帰省シーズン中で親戚が泊まりに来たとか息子家族が帰ってきたとか、そういった場面ではタンクの湯量が使用量に追い付かなくなってしまうことも。ただし、お湯の沸き増しの機能が付いているものが多くなってきたので、この辺は改善されてきたように思えます。
みんながガス給湯器からエコキュートに切り替える時はどんな時か
次に、人々がガス給湯器からエコキュートに切り替える理由です。いくつかピックアップしたので見てみましょう。
ガス給湯器の寿命が近づいているとき
ガス給湯器の寿命は、約10年くらいです。そのため、ガス給湯器が古くなって故障やトラブルが多くなったときに、エコキュートに切り替える人が多いのです。エコキュートは、ガス給湯器よりも寿命が長いと言われていますが、メンテナンスや点検をしっかり行うことが大切です。
リフォームをするとき
エコキュートは、ガス給湯器に比べて工事費が高いですが、リフォームの費用に含めることができます。また、浴室リフォームのときに、エコキュートに合わせた設備や配管を施工することができます。
環境に配慮したいとき エコロジーなので補助金の制度がある
環境に配慮したいときに、エコキュートに切り替える人が多いです。エコキュートは、二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しいです。また、補助金や減税などの制度を利用することができます。エコキュートは、環境にやさしいだけでなく、経済的にもお得な給湯器です。
ズバリ費用は?
次に、ガス給湯器からエコキュートに切り替える時にかかる費用について、紹介します。
エコキュートの本体価格
エコキュートの本体価格は、約30万円~70万円くらいです。エコキュートの本体価格は、貯湯量や機能、メーカーなどによって異なります。一般的に、貯湯量が多いほど、機能が充実しているほど、メーカーが有名なほど、本体価格は高くなります。
エコキュートの工事費
エコキュートの工事費は、約10万円~30万円くらいです。エコキュートの工事費は、工事内容の複雑さや規模の大小、業者などによって異なります。
エコキュートの補助金
エコキュートの補助金は、国や自治体から受けられることがあります。補助金の額は、約5万円~20万円くらいです。補助金の条件は、エコキュートの種類や貯湯量、設置場所、設置時期などによって異なります。
まとめ
以上、ガス給湯器からエコキュートに切り替え時のメリットとデメリット、切り替えるタイミング、費用についてご紹介しました。
エコキュートは、ガス給湯器に比べて、光熱費や環境に優れた給湯器です。しかし、エコキュートにもメリット・デメリットがあります。エコキュートに切り替えるかどうかは、自分の家庭の状況やニーズに合わせて、慎重に検討することが大切です。